2020年挨拶状の記録
今年‥‥と言うか、年末年始にちょいと疲れが出てしまった為、年賀状を取りやめ、挨拶状へと変更したのですが‥‥まぁ、あっという間に時間が過ぎ去りまして、お送り出来たのが4月に入ってから、という体たらくでございました。突然届いた皆様、本当にすみません。挨拶状、あれは挨拶状です。年賀状のつもりでデザインし始めていたので、思いっきり干支物(ねずみ)でしたが‥‥!
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とまぁ、そんなゆったりのんびりした挨拶状だった訳ですが、制作過程を記録しましたので、こちらへ残しておきたいと思います。
まずはザックザクした下描きから。この時点では、手捺しにするか印刷にするかでまだ迷っておりました。(結局印刷に落ち着きました)せめて年一では摺りたいんですけど、如何せん枚数がね〜‥‥。下絵は途中で紙サイズが足りなくなり、テープで裏張りして延長してます。よくある。
版制作についての考え方をモニョモニョと。
版を作る(私は「版を分ける」と言っています)と一言で言っても、実は作り方が沢山あります。恐らく、その方がどういう事(ジャンル)を蓄積されて来たのかによって、考え方に幅があるとは思うのですが‥‥私は主に、写真のような考え方を主軸としています。左下の「色を塗る」は、私自身はあまり使わないのですが、一応選択肢として。
究極的には「版を沢山分ければ、一個辺りの彫る難易度は下がるが、彫る数が増え、捺す手間は掛かる」「版をまとめれば(例えば葉書丸々一枚)、彫る数は最小限となり、捺す(刷る)手間は減るが、彫る難易度が上がる」かなぁ、と思っております。塩梅が難しい。
小さい判子(風と雷モチーフ)は使おうと思って作ったのですが、結局使わず終いに。沢山作ったんですけどね〜。メインの版には、買ってたストック(大きめのほるナビ)が役に立ちました!やったね!
大体彫ってる最中は、息の吹き過ぎ(彫りかすを吹き飛ばす為)で若干酸欠&コーヒーのカップが、小さい彫りかすだらけになります。ここから試し捺しして、線を調整してゆきます。
写真を見て頂くと分かるかもなのですが、鉛筆の線の周りに消しゴムの緑色が結構見えてる(残っている)ので、これを削ってゆきます。私はどちらかと言うと「細い線を作る」事よりも「滑らかな線を作る」事に重きを置いている感じです。
重ね版色々。とりあえずはこんなもんかな。
実際に捺してみて、微妙に足りないな〜‥‥と思えば、追加で版を作っていきます。今年は「風神雷神図屏風」をモチーフに制作していたのですが、風神の風袋が真っ白だと面積が大きくて締まらなかったので版を追加したり、風神に追加しまくってバランスが崩れた為(対物は難しい〜‥止め時が‥)雷神にもちょいちょい追加しました。
で、こちらは印刷データ作成時の様子。背景敷き詰めがやりたかったのですが、気に入らず、最初から練り直す事に‥‥実際に採用した物は、この記事のトップ画像の物でした。いつもお世話になっている、レトロ印刷さんでの2色刷り!(リソグラフ)
インク色の組み合わせは迷いに迷って決められず、結局2バージョン作ったのでした。どうもお粗末様でした!
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